意外と知らない『節分』の豆知識(節分だけに…)

意外と知らない『節分』の豆知識(節分だけに…)

これって座布団がもらえるような良いタイトルじゃないかと思っています。

さて節分ですが、みなさんの頭の中にある『節分』のイメージはどんなものでしょうか?

一般的には、太巻きを丸かじりして鬼に向かって豆を撒く…といった感じだと思います。

ハズレではありませんが、実はこれだけでは無いんですね。

節分ってもっと楽しくて、奥が深いものなんですよ。

それでは、節分の豆知識をいってみましょう!

目次

実は1年に4回ある節分

早速の豆知識ですが、節分は1年に4回あるってご存知ですか?

節分はその字のごとく、「季【節】を【分】ける」という意味があります。

立春、立夏、立秋、立冬の前日が節分とされています。

その中でも、立春の前日に当たる2月3日の節分が一番良く知られていますね。

実はこれにもワケがあります。

旧暦の節分は大晦日!?

私たちは現在、新暦(太陽暦)を採用しているのですが、旧暦では立春が新年にあたります。

節分は立春の1日前ですから、旧暦では大晦日です。

ひと昔前は大晦日が節分という訳だったのです。

しかし新暦になって大晦日が12月31日になり、節分はそのまま立春の1日前として残っています。

旧暦の余韻の為でしょうか、2月3日の節分だけが今でも盛んに行われているという感じですね。

季節の変わり目には邪気が来る

節分は季節の節目にあります。

季節の変わり目には邪気がやって来ると信じられていて、それを追い払う行事が節分の役目です。

この邪気とは『鬼』の事ですね。

節分はこの鬼退治がメインイベントと言っても過言ではありません。

まぁ、季節の変わり目は体調を崩しやすいですし、取り分け2月はめちゃくちゃ寒いワケですから風邪を引いて体調を崩さないようにという事なのかも知れません。

なぜ豆?

節分に豆を撒くのには諸説あるようですが、先ほどの鬼(邪気)の目に向かって豆を投げつけるというのがあります。

これは日本人の大好きな語呂合わせのようですが、「魔目(まめ)」を鬼の目に投げつけて鬼を退治する「魔滅(まめ)」という事らしいです。

穀類は痩せた土地でも栽培できるので、比較的手に入りやすかったのかも知れません。

ちなみに豆は生命力が強い為に魔除けとして扱われていた事もあるようです。

鬼は外、福は内

節分で豆を撒く際の掛け声ですが、これはその土地土地で違いがあります。

一般的なのは「鬼は外、福は内」だと思うのですが、「鬼は内、福は内」や「鬼は内、福も内」というものあるようです。

鬼も福も両方とも内なんですね。

これはその土地に「鬼」という字の付く名前を名乗っている人が多くいるとか、「鬼」という地名があるところで使われているそうです。

こういうところでは、家の中に向かって「鬼は内」と豆を撒くそうですよ。

GTOの鬼塚先生の家では「鬼は内、福も内」という掛け声なのかも知れません。

鬼役は誰がする?

最近の節分はイベント色が強くなっており、家庭で豆まきをする際には誰かが鬼の面を被って鬼役をする事になります。

小さい子供たちはその鬼向かって豆を投げて楽しいひと時を過ごします。

そこで問題です。この鬼役は誰がやりますか?

本来、節分は家長であるお父さんが一番初めに豆を撒きます。

続いて長男であったりと、男性が豆を撒いていくのが通例でした。

しかしいつからか、家の家長であるお父さんが鬼役をやってませんか?

本当にツライですよね。

その気持ち、分ります。

私も毎年、鬼役ですから…

魔除けのやいかがし

柊(ひいらぎ)と焼いた鰯(いわし)の頭を玄関に飾る「やいかがし」は節分の時につかう魔除けのアイテムです。

柊のギザギザは鬼の目を刺すと言われており、また鬼は鰯を焼いた臭いが嫌いな為に近寄らないと言われています。

実は他にも鰯の匂いに釣られてやって来た鬼に対して、柊の葉のギザギザで目を潰すという子供にあまり聞かせたくないバイオレンスチックなお話もあります。

やいかがしは鬼を除ける為のアイテムなのですが、奈良県の吉野では一本だたらの妖怪を追い払う為に使われているそうです。

一本だたらとは、1本足の妖怪の事です。

お金を貸してくれる妖怪がやってくる

徳島県では節分の夜になると銭(お金)の入った袋を担いだ妖怪が四つ辻に現れるそうです。

この妖怪はお金を貸してくれるそうなのですが、借りたお金は次の年の節分に返さないとエライ目に遭わされるそうです。

しかしお金を貸してくれる妖怪が節分に現れるとはちょっぴりロマンティックだと思います。

この妖怪からお金を借りた人の話が他のサイトに出ているのですが、最後は落語のようなオチが付いています。

ビミョー…

四つ辻で厄落とし

四つ辻に現れる妖怪を紹介したので、今度は四つ辻での厄落としを紹介します。

節分の夜に家から一番近い四つ辻に出て、その真ん中に紙に包んだ年の数の豆を捨てます。

豆を捨てたら振り返らずに一目散に家まで戻ります。

これであなたの厄が落とせます。

この風習は各地にあるようで、豆でなく小銭を捨てるというのも聞いた事があります。

ちなみにこの厄落とし、私が小さい頃、実際に母がやっているのを見た事があります。

太巻き丸かじりはコンビニの戦略から

節分の際に太巻きを食べると思うのですが、この太巻きを「恵方巻」と言いませんか?

実はこれ、コンビニの戦略から始まったものです。

元々、大阪辺りには節分に太巻きを食べる風習があったのですが、それを取り上げて全国的に流行らせた訳です。

恵方巻は江戸時代から続く風習で…、いやいや、1980年代以前には「恵方巻」という言葉は無かったのでご注意ください。

恵方巻の恵方とは?

少し話は節分からズレますが、恵方について紹介しましょう。

恵方とは吉方という意味で、その年の吉方向という事です。

何故この方向が吉なのかというと、この方角から歳徳神がやってくるからです。

歳徳神とは簡単に言うと、その年の福を司るお正月さまの事ですね。

ざっくり言ってしまうと恵方というのは4つしかありません。

東北東、西南西、南南東、北北西の4つです。

この方位は、その年の干支の十干で決まります。

詳しくは他のサイトなどを見てもらう方が早いのですが、ここでは簡単に西暦の下一桁で恵方を知る早見表を記載しておきましょう。

0、5…西南西

1、3、6、8…南南西

2、7…北北西

4、9…東北東

以上です。

例えば東京オリンピックのある2020年の恵方はというと、2020年は下一桁が0なので『西南西』となります。

最後に恵方の基は何なのかというと陰陽道になります。

恵方、歳徳神などを詳しく知りたくなったら陰陽道について調べてみてください。

安倍晴明のあの陰陽道です。

意外と知らない『節分』の豆知識 まとめ

この他にもまだまだ節分に関する豆知識はたくさんあるのですが、ローカル色が強くなりすぎるのでこの辺にしておきましょう。

元々節分は大晦日だったために、日常には無い色々な儀式などがあるように思います。

百鬼夜行も節分に現れるとされていますが、これも大晦日の事だったりするようです。

厄年の計算をする際によく数え年というのが出てきますよね。

数え年は旧暦での年の数え方です。

ですから旧暦では新年になると日本中の人たちが一斉に年を取る事になります。

その最後の日が節分だったのです。

旧暦と新暦が入れ替わった事で色々な事が変化してしまいましたが、節分はその最たる例なのかも知れません。

そんな事を色々と考えつつ、次の節分は太巻きを丸かじりしてみてはいかがでしょうか?






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