錫杖ってご存知ですか?
お坊さんが杖を持っているのを見たことがあると思います。
杖を持っているお地蔵さんもいます。
画像の延命地蔵さんも右手に持っています。
ちょっと武器ぽいところが中二病心を揺さぶりますが、この杖こそが錫杖です。
杖の上の部分にたくさんの輪っかが付いていて、この杖を突いて歩くとカシャカシャと音がします。
実はカシャカシャじゃなく、シャクシャクという音に聞こえるので錫杖というらしいのです。
シャクシャクは、漢字にすると『錫々』だそうです。
元々はこの錫杖、山などに修行に入るお坊さんが野生の動物などに襲われないように、音を出して身を守っていたと言われています。
また托鉢の際に音を鳴らして托鉢に来た事を知らせる意味もあったとか。
他にもこの音を聞くと煩悩を消し去ってくれるとか、災いから身を守るとか…いろいろあります。
少林寺拳法では、実際に武器として使われています。
以前に鈴の音でお祓いができると紹介しましたが、この錫杖も同じです。
シャリン!シャリン!と錫杖を鳴らせば、その辺りを音でお祓いする事ができます。
ただ、錫杖は大きいので持って歩く事は困難だと思います。
どんな時でも手の届くところに錫杖を置いておきたいのなら、手錫杖が良いかも知れません。
手錫杖は、小さい錫杖の事。
お坊さんがお経を読む時に持っていて、お経の合間に錫杖を振って音を出しているのを見たことがありませんか?
あれが手錫杖です。
手錫杖で画像検索するとたくさんの画像が出来てきますので、興味のある方は是非調べてみてください。
最近では錫杖の形をしたお守りを授けてくれるところもあります。
確か交通安全のお守りで、車のダッシュボードの上に両面テープで張り付けるタイプの錫杖があったように記憶しています。
またお寺によっては大きなサイズの錫杖が置いてあって、自分で錫杖を鳴らせるところもありますよ。
あまり手にする機会はありませんが、錫杖を持っているお坊さんがいたら錫杖の音に耳を澄ませてみてください。
錫杖の音が魔を遠ざけてくれるかも知れません。
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